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名将のマッチレポート Jリーグ

名将が語る磐田のJ1残留 名波監督に与えた2つのヒント

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composita / Pixabay

ボンジョシュ・バーネット、諸君。

8日のJ1参入プレーオフ決定戦でジュビロ磐田が東京ヴェルディに2-0と完勝を収め、何とかJ1残留をもぎ取ったわけだが、両チームとも過去にJ1で覇権を握っていたことを思えばサラソウジュノハナノイロ、ジョーシャヒッスイノコトワリヲアラワス(「沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす」。氏は日本の古典も研究している)と言ったところか。

磐田とV東京の現状を嘆く

しかし、参入決定戦にまで駆け上ってきたとはいえ長らく下位リーグに燻っているヴェルディの現状は、キング・オブ・カズをはじめ煌びやかなスター選手らを擁した90年代の「川崎」時代に比べ、悲しいかな没落と形容する他ないようだ。選手も小粒に見える。果たして今のヴェルディにCMで「バモラ!」と叫んでサマになる選手がいるだろうか(氏は日本のCMにも詳しい)

磐田についてもまだJ1に留まっている分ヴェルディほど往時との際立った落差は感じさせないが、「N-FOX」(N-BOX。氏の勘違い)を採用していた頃の輝きとは比べるまでもない。それにしてもあの「N-FOX」は実に革新的だった。中盤をN字型に構成し、そこにプレスとカバーリングに走り回る獰猛な狐(FOX)たちを解き放つという戦術はまさに日本フッボルの未来を感じさせたが、その中心選手だった名波が現在の磐田を率いているとは、実に時の流れを感じさせる。

苦悩する名波と「王将」で会食

その名波だが、実は彼がヴェネツィアにいた頃に知人を介して知り合い、私が先週日本に滞在していたこともあり、彼からのたっての希望で会食の機会を持つことになった。彼は川崎フロンターレ戦についての私のレポートを読んでいたらしく、目から鱗と私に参入決定戦への助言を求めてきたのだ。

私の川崎戦のプロファイリングをもう一度ここに簡略に書き出せば、中村俊輔に感化されスペイン信者の集団と化した磐田は、川崎戦のハーフタイムにビジャの神戸入団を知り、イニエスタを加えて一層のバルサ化、スペイン化が鮮明になった神戸と来季もJ1で戦いたいと切に願った余り、後半になって身心ともに硬くなり、それがアディショナル・オブ・タイム弾ひいては敗戦の引き金になったというものだ。

都内の「餃子の王将」で落ち合った名波はさっそく私に参入決定戦に向けてビジャ入団の影響をチームからどう取り除くべきかについて尋ねてきた。これは私としても実に複雑な思いだった。思い入れのあるヴェルディのJ1復帰も見たいところだが、個人的な付き合いも無下にはできない。そこで私はあくまでもヒントという形でその中立性を保とうとした。

「元日の決勝」に勝利のカギが?

名波「もうチームはスペイン風邪ならぬスペイン病と言ってもいいくらいの状況です」

名将「その中でも一番の重病者は誰だね? 感染源の中村ではないかね」

名波「ええ。彼が一番スペインへの思いも強いですし」

名将「その中村の扱いがキーになる」

名波「なるほど」

名将「それともう一つ。本当にJ1に残留しない限り神戸とは戦えないのかもしっかりとプロファイリングすることだ」

名波「J2に落ちればディビジョンも変わりますし、その可能性は……」

名将「毎年決まって元日に決勝(アジアカップの年は除く)をしているアレは何だろうね」

名波「……そ、そういうことか」

どうやら名波は気付いたらしい。J2にあったとしても天皇杯ではJ1のチームと相まみえる可能性があることを。これがマニア・オブ・ビュー。目先の試合のみに囚われていてはフッボルの正答を導くことはできない。おそらく名波はミーティングでそれを選手らに伝えることでJ1残留への過度な切迫感を解きほぐし、そして中村をスカッドから外してまだスペイン病の浅い若手の小川航基を抜擢することでチーム本来の力を取り戻させた。そうなると、もはやヴェルディにつけ込む隙はなかった。

今季の磐田の苦難は、監督名波にマニアへの階段を一つ上らせたに違いない。

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