大迫が次戦欠場?
ボンジョールノ、諸君。
サムライ・オブ・ブルーに暗雲が立ち込めたようだ。アジアカップ初戦のトルクメニスタン戦でドッペル・オブ・パック(2得点)を果たし、見事勝利の立役者となった大迫が再び臀部の痛みを再発させ、練習を回避したという。
もはや日本のチーム戦術の核ともなっている大迫がこのままフェード・オブ・アウトするようことがあれば、森保監督の首が早々と飛んでしまう可能性も考えられる。無論そうなれば私の姉がカンボジアの時と同様に日本サッカー協会に私の履歴書を勝手に送りつけるという事態も想定され、次期日本代表監督候補の一人として私の名前が浮上していることが諸君らの耳にも届くかもしれない。
まあそういった夢のある話は今は置いておこう。少なくとも13日のオマーン戦には大迫は大事をとって欠場する公算が大きくなり、日本はエースを欠いた状態で難敵と対峙せざるを得なくなった。
オマーンという国の厄介さ
それにしてもこのオマーンという国名の響き、日本の公共の電波に流すのには少々神経を使うのではないか? 日本語に不慣れな私ですらオマーンの響きの際どさが理解できるというのに、ネイティブな日本人がそこにより敏感なものを感じていないはずはない。
次戦ではオマーンがホーム扱いとなり試合の表記が「オマーン―日本」となるが、仮に対戦相手が日本ではなくコロンビアなど頭文字に「コ」がくる国だったならば、放送局の音声スタッフらは片時も気が抜けなかったはずだ。何しろライブ放送中に「負けられない戦いがここにはあるんです、クゥー‼︎ さあ、今日はオマーンピーロンビア戦です」と実況者が放送コードに抵触するような言葉を吐こうものなら即座にピー音を差し込まなければならない。おそらくその道40年以上の職人気質のベテランスタッフにしかこの任務は務まらないだろう。
それほどオマーンという国は日本にとっては厄介な相手なのだ。ではそのオマーンの初戦をプロファイリングしていこう。ウズベキスタンを相手に1―2と土がついた試合だ。
藤真的存在アルハブシの不参加
FIFAランキングではオマーンが82位、ウズベキスタンが95位とその順位差が25以内に収まっているだけにこれだけでは優劣が定まらない。オマーンから見れば中東の地で開催されていること(+2)や4勝1敗という過去の対戦成績(+1)から3点差勝ちも考えられる一戦だったが、彼らがなぜ苦杯を舐めてしまったのかと言えば、守護神アリ・アルハブシの不在ということに尽きるだろう。
負傷による彼のアジアカップ不参加は私のプロファイリング漏れでもあったが、彼はオマーンというチームのブレインであり、もはや代えの利かない存在となっている(+4)。オマーンのシステムは私の提唱した「IDフッボル」を原形のまま採用しているため、フィールド・オブ・プレーヤーの動きを全てGKアルハブシに一任させた、謂わば「戦術アルハブシ」だ。彼がいなければチームが機能不全に陥ることは道理とも言える。
その彼の不在はオマーンのウイニングファクターを4つ引き下げることになり、差し引きした結果(-1)、1点差負けという実際のスコアに沿った予想が導かれる。
私は前回のレポートの最後でオマーンがグループ最強の相手だと言ったが、それはIDフッボルの修得者アルハブシがゴールマウスを守っていることを前提とした話だ。彼の不在は藤真のいない前半の翔陽のようなもので(氏はスラムダンクを愛読している)、その戦力はトルクメニスタンに毛が生えた程度だとも感じられる。
名将の手首に異変が…
ここで日本戦の詳細な展望に移りたいのだが、私の手首がそれを許してはくれなさそうだ。おっと何も昨晩に年甲斐もなくマ〇をかいて手首を痛めたわけではないぞ。ある事情からパソコンが使用できず、老体に鞭を打ってこのレポートをスマホで書いているからだ。故に手首が疲れて仕方がない。
ただ、真のフッボル評論家としては何も告げずに去ってしまうのは忍びないので、簡単なプレビューだけは残して置こう。日本にとり大迫の欠場(-5)はオマーンのアルハブシ不在(+4)をも相殺できない痛手だが、過去の対戦成績(+1)や……ダメだ、手首がもげそうだ。限界だ。仕方がない、最後の力を絞って狙い目だけを書いておく。日本の勝利を軸に「1―0」「2―0 」「2―1 」「3―0」「3―1 」「3―2 」「4―1」と買い流すつもりだ。
マモノ北川を軟禁せよ
ただ私には妙にヤツの存在が気にかかって仕方がない。そう、マモノの北川だ。ヤツがピッチに立たなくとも、ベンチにいるだけでマモノファクターが暴走する危険性がある。そうなれば日本の引き分けや敗戦も考えられるだけに、森保監督がヤツをホテルの部屋に軟禁できるかどうかがこの試合の鍵になってくるだろう。