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ラ・リーガ 名将のコラム

レアル久保建英がトップチームの北米遠征に参加 ジダンの真の意図を名将が見抜く

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Renee_Olmsted_Photography / Pixabay

「燃える闘魂」が下火の中で若い才能が羽ばたく

ボンジョールノ、諸君。

元プロレスラーのアントニオ・オブ・猪木がソフトバンクのCMで彼のキャッチフレーズでもある「元気ですかー!」と大声で叫んでいたが、その叫んでいる当人の顔が一番血色が悪く、何ら精気も感じられなかったのはやはり歳のせいだろうか。燃える闘魂と言えども時間という巨大な相手にはちと分が悪過ぎたようだな、フフフ。

時間と共に衰える人間がいる一方、時間と共に可能性という羽を広げる人間がいる。レアル・マドリードに入団した久保建英もその一人だ。そしてその久保がさっそく快挙を成し遂げたらしい。

【ベルリン共同】スペインのマルカ紙(電子版)は3日、レアル・マドリードに移籍した日本代表MF久保建英がシーズン開幕前に行う北米遠征に参加する30人のメンバーに入ったと報じた。18歳の久保は加入1季目は2部B(3部相当)のチームに所属すると発表されているが、アザールやモドリッチらトップチームの選手とともに名を連ねた。

この18歳のサムライは2部のカステージャに籍を置くと見られていたのにも拘わらず、そのとめどないスター性からか北米遠征を行うトップチームへの参加が許されたのだ。

報道によれば監督のジダンが久保のクオリティーを間近で確認したいという意向が働いたということだが、私のマニア・オブ・ビューはそういった表面的な経緯とは別の彼の真の意図をくみ取ってた。

タケフサという名の幸運

ジダンも他のワールド・オブ・クラスの選手らと同様に漫画(アニメ)『キャプテン翼』に影響を受けたと公言している一人だ。つまり彼は日本かぶれなのだ。よってある程度の日本語は熟知していると考えられ、それが故に久保のファースト・オブ・ネームである「タケフサ」の響きに心が惹かれたのだろう。

タケフサの「フサ」は日本では頭髪の毛量が多い人間を指し示す俗語であることは日本人である諸君らには言うまでもないが、そのような日本語のしかもスラングであっても、頭の事情には人一倍敏感なジダンはその言葉の意味するところを知っていた可能性がかなり高いのだ。

そしてそのフサという言霊に何とかあやかろうと、ジダンは久保を自分の手元に置くことを決断したと見られる。諸君らには滑稽な公私混同と映るかもしれないが、それほど頭髪に悩みを抱えた男の心情は複雑で、藁をも掴みたい気分になってしまうのだ。どうかわかってやってくれ。

久保にはそのような幸運を引き寄せた名を与えてくれた両親に感謝すると共に、この北米遠征の大チャンスを是非ともモノにしてもらいたい。

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