非道なユーチューバーに物申す
ボンジョヴィ、諸君。
今、私は三百何回目かの極秘来日を果たし日本の某所に滞在している。そこで日本の社会状況もよく知ろうと「YouTube」でニュース動画を開いてみるのだが、気づくとなぜか字だけの画面を眺めてしまっている。これは何かのマジックかね? サムネイルは動画の空気感が半端ないの、クリックしてみると映画『スター・オブ・ウォーズ(スター・ウォーズ)』の冒頭のように画面下から文章だけがスクロールしてくる。一体なんなんだね、これは? まだニュース記事なら私も我慢できる。文字からでも情報入手という目的は達成できるからね(氏は簡単な日本語を理解できる)。
問題はサムネイルに水着美女が表示されている場合だ。その美女が動く姿を網膜に焼き付けようと胸を躍らせてクリックする。するとどうだ? 申し訳程度の水着画像に、またクソみたいな文字列が上ってくるじゃないか。私はネットという名のカフェで思わず「FU〇K!」と叫んでしまった。日本人はこういった詐欺的な行為とは無縁な民族だと思っていたが、やはりユーチューバーだけは例外だったようだ。街中で奴らを見かけることがあれば私のダイナマイトヘッドをお見舞いする予定だ!……おっと、すまない。取り乱してしまった。
2年ぶりの再戦でリベンジなるか?
気を取り直してフッボルの話に移ろう。何やら私の知らないうちに「FIFAクラブワールドカップ2018」がしれっと開催されていたようだ。ユーロプ(欧州)ではあまり話題にも上らない余興のような大会という位置づけだが、その他の地域では有意義な大会として捉えられているらしい。日本からもAFCチャンピオンズリーグを制した鹿島アントラーズが参戦し、初戦の準々決勝で中米カリブ代表のグアダラハラ(メキシコ)に3-2と逆転勝ちし、準決勝へと駒を進めた。その準決勝では2年前の決勝で惜しくも敗れたレアル・マドリードが相手となるだけに、某テレビ局も派手なマフラーを巻いてリベンジだと煽りに煽っている。
2016年大会は日本開催かつレアルが鹿島をなめ切っていたために接戦となったが、今回はホワイト・オブ・ジャイアンツ(白い巨人)もそれなりに鹿島を研究してくることだろう。これが権威ある大会ならば鹿島にはノー・オブ・チャンスとなるのだが、先述したようにユーロプのチームにとって当大会に対するモチ・オブ・ベーションは低く、ジャイアント・オブ・キリングも夢ではない。そこで諸君らにもこの試合をマニアな視点で楽しんでもらうために、私のプロファイリングを披露しておこう。
機能しない天然タイプのクルトワ
ただこの試合において鹿島側に試合を左右できる要素はほとんどなく、レアルの出方次第で全てが決まってしまうだろう。私も過去のレポートで言及したように、今季のレアルは国内リーグ4位(12月17日現在)という順位が示す通りチームの仕上がりが非常に悪い。私はその原因がロナウドの退団ではなくGKの変更、つまりクルトワが元凶であるとマニアックに看破した。あのぬぼ~とした能天気な顔面では「IDフッボル」の要が務まるはずもなく、タイミングよくそれを証明する記事がここにある。
クルトワは、MFルカ・モドリッチの「シメオネがマドリー贔屓があったみたいな大衆主義に則った主張で、僕たちの成功の価値を下げようとするのはフェアじゃない」との非難に加担。古巣の恩師について「シメオネは自分のファンから人気を得ようとマドリーを批判する。マドリーが世界最高のクラブだから打撃を与えようとするんだ」と語っていた。
しかし、クルトワがそうした発言をするのは、矛盾を孕んでいるのではないかとも指摘されている。というのもベルギー代表GKはアトレティコ時代、シメオネ監督のようにレアル・マドリーを軽視する言動をしていたためだ。
アトレティコに3年間にわたって在籍していたクルトワは、その時期に「跳ばないやつはマドリーファン」とアトレティコファンにジャンプを求めたり、レアル・マドリーに関する卑猥なチャントを歌ったりした過去があった。それはシメオネ監督同様、アトレティコファンから評判を得るためのものであったと指摘されている。
(引用元:GOAL)
党派が変わると言動や政策が一変する、まるで政治家の鏡のような男だ。しかし彼の場合はおそらく政治家のような腹黒さではなく、何の思慮もなくその場の空気で言葉を吐いてしまう天然タイプと見るのが正しい。こういった天然タイプとIDフッボルはまさしく水と油で、両立を試みることで逆にチームが機能不全へと陥ってしまう。ソラーリが当大会でもクルトワに固執するようであれば鹿島の勝機は一気に広がる。逆にナバスがスカッドに名を連ねてくれば、苦しい戦いを迫られることになるだろう。
ナバスの三段活用に注目
しかしナバスも波の激しい選手だ。好調時は当たり出したら止まらない「プロドーム(元ベルギー代表GK)」型だが、不調であれば並みのGKに成り下がる。つまりナバスが先発しても、それがケイロル・ナバスであれば勝負になるが、ケイラーやケイリスト・ナバスであれば残念ながら鹿島は3位決定戦に回ることが濃厚となる。試合の趨勢はナバスの状態で決する。そこに注目するためにも諸君らにはナバスの三段活用、ケイロル(不調)、ケイラー(普通)、ケイリスト(絶好調)を試合までに暗記しておくことをお勧めする。では最後に私の狙い目を発表しておこう。レアルの「1-0」「2-1」「2-0」「3-1」「3-2」、鹿島の「1-0」「2-1」の7点買いだ。
レアルをリアル(本気)にさせろ
評論家としてではなく、私個人としてはもちろん日本愛かつホーガンビーキ(判官贔屓)から鹿島を応援する。某格闘技漫画の一コマでは「俺がリアル(本気)で腹筋を固めた時には諦めたほうがいい」とリアルに「本気」と当て字を振っていたが、ぜひとも鹿島にはレアルをリアル(本気)にさせてもらいたいね(漫画『バキ』のオリバの台詞)。