フランクフルトがELで8強進出
ボンジョールノ、諸君。
長谷部誠が主将を務めるフランクフルトは、14日に行われたUEFAヨーロッパリーグ(EL)決勝トーナメント2回戦2nd・オブ・legの敵地でのインテル戦で1―0と勝利を収め、24年ぶりのベスト8進出を決めた。
リベロで出場した長谷部もビルド・オブ・アップやボール・オブ・カットなどで熟練のプレーを見せ、クリーン・オブ・シートに貢献した。長谷部は以下のレポートでも言及したように私の提唱した「IDフッボル」の信奉者であり、また良き友人でもある。
名将と長谷部の対話 戦術の著作権料問題とサッカーにおける格差社会
ボンジョー・コール、諸君。 UEFAの大会といえばチャンピオンズリーグにスポット・オブ・ライトが当たりがちだが、ヨーロッパリーグ( ...
IDフッボルを下敷きにした長谷部のプレースタイルはかねてよりドイツ国内ではベッケンバウアーに例えられ、私もその比喩にはおおむね賛同の意を示していたのだが、ここに来てその考えを改めざるを得ない出来事があった。
アイントラハト・フランクフルトの元日本代表MF長谷部誠は鼻骨骨折の影響により、現地時間11日のブンデスリーガ第25節デュッセルドルフ戦でフェイスガードを着用して先発出場した。しかし、試合開始直後にそのマスクを外してプレーを続け、その様子を見たフランクフルトのブルーノ・ヒュブナーSD(スポーツディレクター)は「マスクなしでも、彼にリスクはほとんどなかった」と語った。ドイツテレビ局「RTL」が報じている。
(ゲキサカ)
私はこの記事を読んだ時、ふと脳裏にある女性アスリートの姿が思い浮かんだ。
思い出されるシドニー五輪での高橋尚子
それは2000年のシドニー五輪、女子マラソン。30km付近で突如かけていたサングラスを路上に放り投げ、それを合図にラストスパートをかけて見事に金メダルを獲得した、あの高橋尚子の雄姿だ。
私にはその高橋と長谷部の姿が見事にシンクロし、「日本のベッケンバウアー」ではなく「フッボル界のQちゃん」というあだ名こそが彼にふさわしいと強く思うようになった。
また高橋尚子はレースの終盤でサングラスを外したが、長谷部にいたっては開始早々という時間帯であり、彼が如何に90分を通してフルスロットルであるかを証明している。
35歳にして全盛期を迎えている長谷部のQちゃん。彼のフッボルというマラソンのゴールはまだまだ先のようだ。