J1のヴィッセル神戸が獲得する次なる大物は誰かと連日紙面が賑わっている。今季で契約が満了となるマンチェスター・オブ・シティのダビド・オブ・シルバに最近ではチェルシーのペドロなど、イニエスタが在籍することから攻撃的なスペイン人選手らの名が挙がっているが、神戸が真に補強すべきポイントは昨季、リーグでワースト3の失点数(59)を記録した守備陣だろう。
シーズン途中のフェルマーレンの加入でいくらかバックラインの安定度が増したとは言え、今季初参加するACLを本気で獲ろうとするならば、ダンクレーを加えて形成する3バックの最後のピースを埋められる実力者が必要となる。
そうした条件下において私は、この男ほどそのピースを隙間なく埋めてくれる人材はいないかと思う。
サウサンプトンの吉田麻也が、移籍希望を明らかにした。
1月25日に行なわれたトッテナム・ホットスパーとのFAカップ4回戦。国内リーグ戦よりもチームとしての優先順位の低いカップ戦で、吉田はベンチで試合終了のホイッスルを聞いた。
今季でサウサンプトン在籍8季目の吉田は、極めて厳しい状況に置かれている。リーグ戦の先発は、0-9の歴史的大敗を喫したレスター・シティ戦(10月25日)が最後。過去3カ月における公式戦の先発はFAカップ3回戦・ハダースフィールド・タウン戦の1試合しかなく、出場機会が激減している。
(Sportiva)
そう、日本代表不動のCB、吉田麻也だ。
本田がカンボジア代表(実質)監督としてイラン戦で記録した「0―14」に次ぐ「0―9」をやらかしたためにサウサンプトンで居場所を失い、現在出場機会を求めて新天地を探し求めている。
移籍先のプライオリティーとしては愛着のあるプレミアリーグのクラブらしいが、私は彼自身の以下の発言から内心はヴィッセル神戸に行きたがっているのではないかと推察している。
「監督なんてすぐ代わってしまう。(重視するのは)クラブがいい状況かどうかです。ちゃんと野心とビジョンがあって、いい形でクラブを作り上げているかどうか。魅力的なビジョンを持ったクラブのほうが楽しいと思います」
(同)
すなわち野心とビジョンがあり、それに順じたチーム作りをしているクラブということだが、それはミルクボーイ風に言うならば、
「ヴィッセル神戸やないかい! その特徴はヴィッセルしかないよ。JリーグとACLの2冠という野心をもって、バルサ化というビジョンも掲げてる。実際にイニエスタやビジャ、サンペール、フェルマーレンといった元バルサ戦士を獲得してチーム作りをしてるからね、うん」
「でもわからへんねんな」
「何がわからへんの? ヴィッセルで間違いないよ」
「それだけやったら、どうも決定打に欠けるってオカンが言うねん」
「えー、ヴィッセル違うか? ほんだらオカンはもうちょっと他に何か言うてなかったー?」
「吉田がこんなこと呟いてたって言うねん」
ハンパないって!DAZN, Rakuten, J-League!!!! https://t.co/HVrI45xW4b
— MAYA YOSHIDA (@MayaYoshida3) May 24, 2018
「ヴィッセル神戸やないかい! 2年前にイニエスタのヴィッセル移籍が決定した時にわざわざ英国からツイートをして自分の存在を三木谷社長にアピールしてるもんね。もうこれは完全にヴィッセル。諦めて」
以上のように吉田はプレミアリーガーという手前、Jリーグに都落ちする気恥ずかしさもあって露骨に言葉にはしていないが、2年前からヴィッセル神戸に振り向いてもらうべく様々な手法で歪曲的に自己をアピールしていたのだ。
ということで友人のミッキーよ、そんなツンデレで実力者な吉田の獲得を検討してみてはいかがだろうか?