カタールの密偵を半年で切り上げた謎
ボンジョールノ、諸君。
カタールのアルドハイルに所属する日本代表の中島翔哉が、レンタルという形でポルトガル1部のポルトへ移籍する運びとなったらしい。
サッカー日本代表MF中島翔哉(24)が、カタール1部アルドハイルからポルトガル1部ポルトへ期限付き移籍することが27日、分かった。
既に1年間の契約で個人合意しており、クラブ間の最終調整を待つ状況に。南米選手権ブラジル大会で得点し、22年W杯カタール大会のエース候補が、来季は初の欧州CLに挑戦する可能性が高まった。ポルトガル復帰は半年ぶり。J1のFC東京から移籍した17年8月から19年1月まで所属したポルティモネンセ以来となる。
(日刊スポーツ)
私は以下のレポートで、
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中島のアルドハイル移籍には、来る2022年のカタール・ワールドカップに向けた現地情勢の密偵という裏目的があることを見事に看破したが、無論半年間では満足な実地調査ができるはずもなく、なぜこのタイミングでのポルトガルへの帰還となったのか私は不審と興味をそそられ、真相を突き止めるべくマニア・オブ・ビューを作動させてみることにした。
そして4時間半にわたるマニビューによる精査の結果、どうやらそれにはコパ・アメリカにおける挫折が影響しているらしいということが判明した。
移籍はセンチメンタル・ジャーニー
今朝行われたコリカの準々決勝では優勝候補のブラジルを相手にパラグアイがPK戦敗退という死闘を演じたが、エクアドル戦で幾度もあった決定機を後1つでも決めていれば、ブラジルへの挑戦権はパラグアイではなく日本に渡っていたはずだったのだ。
そこで悔やまれるのが試合終了間際に中島に訪れたあのビッグ・オブ・チャンスだ。久保からの折り返しをゴール正面で受けるも、どフリー過ぎたために慎重にトラップをしてしまったのが運の尽き、そのワンテンポの刹那に相手DFにシュートコースへの侵入を許し、ボールを足で弾かれてしまった。
そのこぼれ球を何とか久保が押し込むも判定はオフサイドで、日本のコリカ敗退が決定した。すると中島は唇を噛みしめ、空を見上げながらきっとこう思ったに違いない。
「あと少しで、準々決勝の舞台であるポルトアレグレに行けたのに…」
そう。中島は心からポルトアレグレに行きたいと願っていた。ポルトアレグレに誰よりも恋枯れていたのだ。しかしそれが果たせなくなった今、彼はその傷心を少しでも和らげるべく同じ響きを有するポルトガルのポルトへの移籍を決断したのだろう。
すなわち今回のポルト移籍は、彼にとってのセンチメンタル・オブ・ジャーニーなのだ。