99年大会の苦い記憶
ボンジョールノ、諸君。
昨日のキリンチャレンジカップに続き、今度は6月14日にブラジルで開幕するコパ・アメリカの日本代表メンバー23名が発表された。
<GK>
川島永嗣(ストラスブール)
小島亨介(大分トリニータ)
大迫敬介(サンフレッチェ広島)
<DF>
植田直通(セルクル・ブルージュ)
板倉 滉(フローニンヘン)
岩田智輝(大分トリニータ)
立田悠悟(清水エスパルス)
原 輝綺(サガン鳥栖)
杉岡大暉(湘南ベルマーレ)
菅 大輝(北海道コンサドーレ札幌)
冨安健洋(シント=トロイデン)
MF
柴崎 岳(ヘタフェ)
中島翔哉(アル・ドゥハイル)
中山雄太(ズヴォレ)
三好康児(横浜F・マリノス)
伊藤達哉(ハンブルク)
松本泰志(サンフレッチェ広島)
渡辺皓太(東京ヴェルディ)
安部裕葵(鹿島アントラーズ)
久保建英(FC東京)
FW
岡崎慎司(レスター)
前田大然(松本山雅FC)
上田綺世(法政大)
コリカ(コパ・アメリカの略称。名将語)と言えば日本は過去に1999年大会にも参加したが、その時は勝ち点わずか1(2敗1分け)のグループリーグ敗退という南米の洗礼を受ける結果になってしまった。そして当時、日本の司令塔としてチームを牽引していたのが、現在はジュビロ磐田で監督を務める名波浩であった。
当時のアジア圏においては図抜けたスキルを誇っていた名波だったが、南米チームのプレスとインテンシティには対応できず、監督だったトルシエから「永遠にリーダーにはなれない」と酷評される程のパフォーマンスしか残せなかった。
そんな苦い経験があったからだろう、どうやら名波は後輩たちに向けてコリカに臨む上でのアドバイスを森保監督に託していたらしい。
浮かび上がる先人の肉声
森保監督はいつものようにその名波から預かったアドバイスを選手選考の基準に据え、選手らの名前の頭文字を使いステルスメッセージを作成していた。
今回も彼がメッセージを仕込んでいたのはMF陣だ。では、さっそく頭文字を抽出していこう。
シ(柴崎)ナ(中島)ナ(中山)ミ(三好)イ(伊藤)マ(松本)ワ(渡辺)ア(安部)ク(久保)
これを次のように置き換えると、名波の肉声が見事に浮かび上がってくる。
ナナミイワクアマシ
名波曰く「甘し」
今のままではコパ・アメリカで戦うには技術、メンタルともにまだまだ甘い部分がある。それを本番までにチームと個、いずれも最大値に高めていかなければ99年の自分たちの二の舞になるぞと名波は警告してくれているのだ。
令和の日本代表の面々は実に良き先輩を持ったものだ。