96年の阪神大賞典を上回る僅差
ボンジョールノ、諸君。
どうやら、ナリタブライアンはマンチェスター・シティだったようだ。
12日に行われたプレミアリーグの最終節で、マンシーがブライトンを4―1で下して勝ち点を98に伸ばし、ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズに勝って勝ち点を97としたリヴァプールを振り切って、2年連続4度目の優勝を果たした。
私は以下のレポートで、
終戦濃厚のドルトムント 香川にあってロイスに無いものとは?
阪神大賞典を思わせるプレミアリーグ ボンジョールノ、諸君。 巨匠タキノの映画評論が続いたために数日ぶりのお目見えとなったが、諸君ら ...
マンシーとリヴァを1996年の阪神大賞典で世紀のマッチ・オブ・レースを繰り広げたナリタブライアンとマヤノトップガンになぞらえたが、その阪神大賞典がアタマ差だったことを考えると、その差がわずか11.7ミリだった(以下の記事)
(リヴァプールは)1月3日の第21節に行われたシティとの直接対決で起きた紙一重のノーゴール判定にスポットライトを当てている。0-0で迎えた前半18分、シティのクリアミスからボールがゴールラインを割ったかに思われたが、わずかにライン上に残っていたとして得点は認められなかった。結果的に、天王山を1-2で落とすことになった。
記事では「どれほどの僅差だったか? ゴールラインテクノロジーはゴールラインを11.7ミリメートル割っていないという判定だった」と説明し、「タイトルまであと11.7ミリ、無敵のシーズンまであと11.7ミリだったのだ」と、その紙一重の距離が明暗を分けたことを強調している。
(Football ZONE web編集部)
今季のプレミアは、それを上回るデッド・オブ・ヒートだったと言えるかも知れない。
リヴァプーラーたちの心は既にCLへ
リーグ史上3番目の勝ち点を積み上げながらも優勝に届かなかったリヴァだが、きっとリヴァプーラーたちはシーズンを通した高次元のパフォーマンスに誇りを感じているはずだ。
またプーラーたちに失望の色が薄いのは、チャンピオンズリーグ(CL)の決勝を控えていることも大きな理由だろう。CLのタイトルを獲得できれば、プレミア制覇と同等かそれ以上の歓喜が彼らを待っている。
加えてその相手がリーグでは26の勝ち点差をつけた4位のトッテナムなのだから、プーラーたちには2nd・オブ・legでバルセロナを相手に0―3からの逆転という無理ゲーに近かった準決勝時のタスクよりは余程イージーに見えていることは確かだろう。
しかし劇的な逆転劇による初のCL決勝進出を果たした一方のトッテナムも、チーム内にはアドレナリンが充満していることだろうし、ケガで離脱中のエース、ケインもファイナルには戻ってくるとの観測もある。
リヴァと言えども隙を見せればその勢いにたちまち呑み込まれてしまう危険性もあり、一瞬たりともマニア・オブ・ビューを解除できない一戦となりそうだ。
イングランドの4冠が確定?
それにしても今季の欧州の各大会ではイングランド勢の躍進が際立っている。それは猛威と言っても過言ではなく、箇条書きにすればその猛威をより実感できるかと思う。
【CL】リヴァプールorトッテナム
【ヨーロッパリーグ】チェルシーorアーセナル
【FAカップ】マンチェスター・シティorワトフォード
【EFLカップ】マンチェスター・シティ
決勝を控えたどの大会においても全てがプレミアの同門対決で、いずれのチームに栄冠が渡ったとしてもイングランド勢の4冠が確定する運びとなっている。
今季の欧州のフッボルシーンはまさに、イングランドがその母国の威厳を見せつけた一年だったと言えるだろう。
<編集者より>いつものことですが、名将はイングランドのカップ戦をUEFA主催の大会だと思い込んでいるようです。