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ラ・リーガ 名将のコラム

過熱報道に苦言のレアル久保建英よ、プレシーズンは「オレ流」に倣え!

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Free-Photos / Pixabay

重要なのは5年10年後の大計

FIFAをぶっ壊す(ニッコリ)!

さすが令和のモンスター、レアル久保建英だ。18歳でありながら既に社会の癌についてよく認識している。

 レアル・マドリーでデビューを果たしたMF久保建英が日本のメディアに向けて“注文”を行った。スペイン『マルカ』が「久保『注目されるのはあまり好きではない』」と題した記事で伝えている。…(略)…デビュー戦を振り返った久保は続けて「僕の国で起きていることは知っています。人々はちょっと…僕にとても多くの関心を向けていて、それはあまり好きではありません。僕はピッチの中のことを考えています」と、加熱報道について冷静な対応を呼びかけた。

(ゲキサカ)

メディアはその恥知らずな商業主義でもってレアル久保のトップ・オブ・チームでのシーズン開幕を無用に煽っているが、彼にとって重要なのはそんな目先のことではなく、今後5年10年を見据えた大計であることは言うまでもない。

レアル久保自身もおそらくそのような展望を泰然と抱いているだろうが、売文家らが無責任に煽れば煽るほど聡明な彼であってもそれが国民の期待であるとサブリミナルに刷り込まれてしまう危険性がある。そしてその期待に応えようとする余り、無理にボールを受けようとしたり、または強引にシュートを狙ったりして、自身のプレースタイルを破壊してしまうことにもなりかねない。

「立つだけ」という衝撃

モンスターとて未だ育成の段階にあり、それに今は新シーズンへ向けた適応の時期だ。このプレ・オブ・シーズンにおいては自分の現在地を正しく測り、レアルのフッボルをじっくりと体に馴染ませることが先決となる。故にやや極論となるが、私はボールに触れることよりも、むしろその観察に重点を置くことが肝要だと考えている。

そこで私がレアル久保に参考にして欲しいのが、以下の動画におけるレジェンドのプレ・オブ・シーズンに対する捉え方だ。

そう、もはや球界では語り草となっている、三冠王に3度輝いた落合博満氏による衝撃かつ深謀な調整法「打席に立つだけ」だ。

オープン戦の初期では無理に体は動かさず、目だけをボールに慣らしていく。生きたボールをただ静かに味わう。そしてその視覚から受けた感覚を徐々に体全体へと広げ、長いペナントに耐え得るだけの肉体を構築していく。それが「オレ流」。

文化の相違を周知するのがメディアの役目

レアル久保もこのオレ流から大いに学ぶべき点があるかと思う。フィジカルが未成熟である今は、ただ眼球のみでフッボルを堪能する。味方からのパスを追うこともせず、彼方へと転がっていくいくボールの軌道やパススピードを観察し、ただピッチ上に立つ尽くす。無暗に体を動かすことがないためにケガの防止にもなり、心身ともに万全の状態で開幕を迎えることができるのだ。

初めは監督やチームメートらからその無気力さに誹りを受けるかもしれないが、その時こそメディアがレアル久保の真意がオレ流にあることを世に発信してやるのだ。そうすればクラブ側の人間もレアル久保に理解を示し、またオレ流に追随するチームメートも多数出てくるかもしれない。そういった文化の相違を周知し、民族間の誤解を解消するのが本来のメディアの役割だと私は考える。

おっと、そういう私もフッボル論を語るべきが最後はメディア論で締めてしまい、己の本分を忘れてしまっていたようだ、フフフ。

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