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【巨匠の映画評】『インターステラー』 「愛は地球を救う」はあながち間違っちゃいない

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何だか知んないんだけど、気付いたらAmazonプライムっていう有料プランにオイラが勝手に入会してたんだよ。そういやAmazonで買い物した時に配送の日時を指定しても無料だったからやけに太っ腹じゃねーかと感心してたんだけど、そういうことだったんだね。入会した覚えもないから何だか詐欺にあった気分だよ。

それでちょうど5月が更新月だったから解約してやろうと思って一応色々とサービス内容を確認してみたら、これがなかなか悪くないんだ。配送料が無料な上に音楽とか映画とかも見たい放題で年間4900円。そういうことならと、ちょっくら解約を保留しているところなんだ。言っておくけどオイラはAmazonの回し者じゃないからね。

でも今の今でプライム会員だとは知らなかったからさ、タダだった音楽と映画も全く視聴してなかったわけ。その分をまけてくれなんて言ったって近所の八百屋のように気前も良くなさそうだし、悔しいから手当たり次第適当に映画を漁ることにして、ついでだからそれをオイラの映画評論にネタにしようと思う。

ということで、記念すべき第1回目に選んだのがこれだ。

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インターステラー。

いやーこの映画は食い物で例えるとだね、天丼の上にステーキと海鮮を乗っけて、さらにその上からカレーをぶっかけたような映画なんだ。それでいて味が崩れるのかと思ったら、それぞれの具材を程よく調理してあって、まあそこそこ食えるものに仕上がっているという感じ。

宇宙を題材にしてるだけにそこに物理とかの話ももちろん出てくるわけだけど、いわゆる相対性理論や重力やワームホールやブラックホールや特異点とかそういったものを大小の道具として使いながら、荒廃した地球とだだっ広い宇宙を舞台にハリウッド的な駆け引きとアクションも交え、家族愛や人間の勇気や冒険心を盛りだくさんに描いている。

ハリウッド的という言葉はネガティブなニュアンスに取られるかも知んないけど、オイラは褒めてんだよ。監督のクリストファー・ノーランはアイデア勝負の『メメント』のような小洒落た作品で名声を上げたけど、その本質はこういったハリウッド的な王道にあって、大作を撮らせれば今の時代で右に出る者はいないんじゃないか。

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大きく風呂敷を広げるんだけど、それをファールゾーンのギリギリのところを狙って畳んでくる。それがさっき言ったようなそれぞれの具材をうまく調理してるってことなんだけど、本来ここはサッカーサイトだっていうからサッカーで例えてやるとだな、そうだな、イブラヒモビッチみたいなもんだ。デカいのにプレーが繊細なんだ。それはやっぱり撮る前に脚本をきっちり作り込んでることもあるんだろうけど。

聞くところによればこの映画は賛否が極端に分かれたって言うね。まあオイラも諸手を挙げて絶賛するつもりはないけど、これをダメだっていうヤツは人生で何の思索もなく適当に生きてるヤツだよ。

おそらくそんなヤツらは最後の主人公のクーパーがブラックホールに呑み込まれて、辿り着いた先が娘の部屋の裏に繋がっている5次元空間だったってところだと思うんだけど、専門用語なんかを駆使して緻密にリアルな物語を描いていたところに突然ファンタジックな展開になるから、その違和感を嫌ったんだろう。無理やり家族愛に繋げるための無茶なご都合主義に映ったんだろうけど、オイラの見解は全く逆だね。

自慢するわけじゃないけど娘の部屋の本が勝手に落ちてくるのが作為的なものとして描かれている以上、筋書きから言ってその仕業がクーパーであることはオイラは既にわかっていた。そうでしょ、全く関係のない宇宙人か何かが娘に「お嬢ちゃん、かわいいね」なんてメッセージを送るなんてストーリーの進行上あり得ないんだから。

だからオイラは如何にそこに至るかまでを注視してたんだけど、やっぱり5次元というものを持ち出してきて時空を超えた父娘の接近をクライマックスにしてきた。で、これは5次元空間と娘の部屋の裏がたまたま繋がっていたんじゃなくて、主人公が意図してそこに5次元を作ったとも見れるんだよ。

思うんだけどよ、4次元とか5次元てのは心とか情念とか意識とかのレベルのことを言うんじゃないのかな。だって心の中じゃ過去や未来という時間だってないし空間もない。もちろん自己や他者だっていない。それでも時間や空間という概念は作れるし、自己や他者という概念もそう。つまり意識という5次元の中に現実と言う3次元が内包されているっていう構造。

でもこれはオイラの勝手な宇宙観じゃなくて、実際に映画の中でもそんなこと示唆する台詞があっただろう。自動ロボットのTARSとの会話でクーパーが自分たちをここまで導いたのは「彼ら(未知の何か)ではなく、俺たちだ」みたいな台詞があったじゃん。要は主人公の意識や認識である5次元の中で世界や現実という3次元を作り出して、その中であれこれ自作自演で右往左往してたってことを作り手は臭わしてたんじゃないかな。

だから「愛は地球を救う」なんて臭いこと言ってるけど、あながち間違っちゃいないんだよ。情念で現実が動くという仕組みになるんだから。愛が世界を救うと5次元で認識すれば、3次元の世界でも自然にそのようになっちゃうと。ついて来れてるか、君たち?


まあそんな深いことを考えなくてもこれは十分に楽しめる映画だよ。始めはなかなか宇宙に行かず畑ばっかり見せられてたから、M・ナイト・シャマランの『サイン』かと思っちゃったけど、地上をじっくりと描かなきゃ絵的にも物語的にも宇宙とのコントラストが映えないから仕方のないことで、その分、割を食っちゃったのがクーパーと一緒に宇宙船に乗り込んだドイルとロミリーだね。

2人とも探査に行った惑星で死ぬんだけど、死んだ瞬間以外あまり顧みられないというね。キャラクターと言うかもはや小道具的な扱いで、まあ元々の脚本には感傷的なシーンがあったのかも知んないけど尺の関係でカットされたって可能性もある。

それにしても重力による時間のズレはいい舞台装置だね。水の惑星から数時間ぶりに宇宙船に戻ってきたクーパーとアメリアにロミリーが「待ちくたびれたよ。23年は」と平静に言い放つところには笑ったな。よく精神が崩壊しなかったよ、ホントに。親子の歳も逆転しちゃうし、ある意味この逆転による悲哀と言うか切なさを描くことが企画段階での一つのテーマだったんじゃないかな。

物語の中での物理的な整合性はオイラにはわかんないんだけど、映画を監修している人間がノーベル物理学賞の受賞者で許容できる範囲内で辻褄をつけているらしいから、本で齧った知識などでここが違う、あれがおかしいなんて言っちゃってるヤツはノーベル賞級のバカだったってことだね。

だからこの手の映画はある程度きっちり作られると、あまりケチのつけようがないんだ。素人目線であそこが不自然だって言ったって、物理的には正しいですって返されたら「はあ、そうですか」としか言いようがないもん。遊園地にでも行った気になって楽しむのが一番。

それでも最後にあえて苦言を呈すとだね、若いネーちゃんのアメリア役のアン・ハサウェイが全く脱がなかったことだね。個人的には脱ぐイメージの強い女優だったからビーチクの1つや2つは期待してたんだけど、途中から「コラ、早く脱げコノヤロ!」ってイライラしてたもん。まあそういったことも含め今回は映画評論の第1回目ということで甘めのご祝儀レビューになっちゃったけど、次回からは厳しくいくからね。世の映画人は覚悟するんだよ。

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