「日本人ならお茶漬けやろ!」の情熱
そのインクをまき散らしたようなユニフォームとともに不評を買っている森保ジャパンのプレーぶりから、ビーチ・オブ・サムライのラモス瑠偉監督に砂と芝の兼任監督を推す声が広がっているらしい。
FIFAビーチサッカーワールドカップパラグアイ2019・準決勝が30日に行われ、日本代表はポルトガル代表に敗れた。
ラモス瑠偉監督率いる日本代表は、第1ピリオドに先制を許すも、茂怜羅オズ(東京ヴェルディBS)のゴールで追いつく。第2ピリオドに入り、山内悠誠(東京ヴェルディBS)のゴールで一度は勝ち越したが、その後2失点。だが赤熊卓弥(ドルソーレ北九州)のゴールで追いつき勝負はPK戦に。日本代表はPK戦で1-2と敗れ、史上初の決勝進出は叶わなかった。
(SOCCER KING)
なるほど、ワールド・オブ・カップ(W杯)での決勝進出を逃したとはいえ、4強入りという快挙を見せつけられてはそのような待望論が噴出して当然だろう。ラモスが永谷園のCMで言った「日本人ならお茶漬けやろ!」という名(迷?)言のように、意味はよくわからないがとにかく日本人を奮い立たせてしまうパッションは、今の森保ジャパンに最も欠けているものだ。
ただ私はラモスの芝代表兼任に異論はないものの、さらに踏み込んでそのビーチ代表選手ら数人も芝の代表に組み込むべきだと考える。
日本と欧州の芝の違い
諸君らも知っての通り、世界ひいては欧州の天然芝は日本よりも長く、深く沈んでは力のいるピッチとなっている。日本の高速ピッチで無双していた選手が、欧州に行くとサッパリだという光景を何度も我々は目にしてきた。
ここ3年のフランス(凱旋門賞)における実績を見ても、
【2017年】 サトノダイヤモンド(15着)、サトノノブレス(16着)
【2018年】 クリンチャー (17着)
【2019年】 キセキ (7着)、ブラストワンピース (11着)、フィエールマン (12着)
と、ほぼ2桁着順で占められ、惨憺たる状況となっている。これはスキルや実力云々ではなく、日本の芝が軽過ぎて、欧州の力のいる芝に適用できないという環境の問題と言える。逆に高実績を見せたものたちを見てみると、
【1999年】 エルコンドルパサー(2着)
【2010年】 ナカヤマフェスタ(2着)
【2012、2013年】 オルフェーヴル(2着)
いずれもダートや不良馬場など重いコースも得意とする偉大な面々だ。
ダートも予想されるカタールW杯
つまり世界を相手に対等に張り合うとなれば、普段から欧州の重いピッチ以上に遙かに足を取られるダートで試合を行っているビーチ・オブ・サムライの強靭な足腰こそが必要となってくるのだ。
しかも2022年のW杯の舞台は砂漠地帯のカタールだ。芝ではなくダートでの試合も十分に予想されることから、JFAはこの私の提言を受け入れ、森保からラモスへと指揮官を代え、エルコンドルパサー・オブ・サムライとしての再出発を図るべきだろう。