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C・ロナウドのバロンドール式典の欠席から見えるキング・カズの地元愛

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ライバルを祝わないC・ロナウドの言い分

2日に行われたバロン・オブ・ドールの授賞式で、バルセロナのメッシが4年ぶり6度目となる栄冠に輝いた。前回受賞者でライバルクラブのレアル・マドリードに所属するモドリッチがメッシにゴールデン・オブ・ボールを渡して祝福する一方、毎年の如くメッシとオブ・ドールの座を競ってきたC・ロナウドの式への欠席が大人げないと批判を浴びている。

しかしそんなC・ロナウドにも欠席するに相応な理由があったようだ。

クリスティアーノ・ロナウドは2日に行われたバロンドール授賞式を欠席した。

『Goal』の情報によるとポルトガル人FWの欠席理由は、パリで行われたこの式典とほぼ同時刻に、昨シーズンのセリエAの優秀選手を表彰する『グラン・ガラ・デル・カルチョ』に出席した為だったという。

(SPORT)

C・ロナウドはこのミラノで行われたセリエAの式典で見事に最優秀選手賞を受賞したらしく、なるほど自分が主役になるイベントかつ自リーグへの恩返しを考えれば、オブ・ドール授賞式よりもこちらを優先するのは道理としては間違ってはいない。

そして私は彼のこの自リーグへのリスペクトからヒントを得て、幸いにももう1つの疑問を解消することができた。それはキング・オブ・カズのオブ・ドールの最終候補漏れだ。

カズも最終候補入りを果たしていた?

御年52にして所属する横浜FCをJ1に引き上げたその偉業たるや、オブ・ドールに値してもおかしくはないものだが、カズの名が最終候補の3人から漏れたことに私は東洋人への差別ではないのかと不信の念を抱いていた。

しかしそういった人種差別疑惑は杞憂だったようで、どうやらカズは自ら『フランス・フットボール』誌に最終候補入りの辞退を願い出ていたようだ。そのことを示唆する出来事が、以下の記事に報じられている。

来季07年以来13年ぶりのJ1昇格を決めた横浜FCが3日、横浜市庁舎を表敬訪問した。クラブからは奥寺会長を始め下平隆宏監督(47)、選手を代表してカズことFW三浦知良(52)、横浜出身のMF中村俊輔(41)、主将のGK南雄太(40)、DF武田英二郎(31)が出席。横浜市の林文子市長(73)らにクラブ史上2度目となるJ1昇格を報告した。

(スポニチアネックス)

カズは自身のオブ・ドール受賞よりも地元への愛と感謝を示すために、授賞式と同日(日本時間)に予定されていた横浜市民の代表たる市長へのJ1昇格報告会の出席を優先したのだった。長年にわたり日の丸を背負い続けた如何にもカズらしい、なんという無私、なんという滅私奉公であろうか。

おそらく我々が単刀直入にそのことをカズに尋ねれば、キングは自身の振る舞いへの謙遜から明言を避けつつも、きっとこう返すことだろう。「魂みたいなものはフランス(バロンドール授賞式)に置いてきた」と。

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