CSでも見られない屈辱的な大差
ワールドカップ予選という総力戦の戦場で本田圭佑が監督として洗礼を浴びたようだ。
元日本代表MF本田圭佑が実質的監督を務めるカンボジア代表は現地時間10日、カタール・ワールドカップ(W杯)2次予選の第3戦でイラン代表と対戦し、0-14の大敗を喫した。海外メディアは「本田圭佑は歴史上最悪の惨敗を樹立した」と、カンボジア史上最多失点記録での敗戦を強いられたことを取り上げている。
(Football ZONE web編集部)
0―14…。現在日本で行われているベース・オブ・ボールのクライ・オブ・マックスシリーズ(CS)ですらこのような屈辱的な大差はお目にかかれないと言うのに、点数の入らないフッボルという競技でそれを犯してしまうとはまだまだ本田も監督としては青二才と言わざるを得ないだろう。
本田の普段の言動から見るに、彼はおそらく相手云々よりも自分たちのフッボルを貫徹したのだろうが、格上のイランを相手にしかもアウェーという環境も考えれば、その志は指揮官としては失態の域に入る。
評論家でもない現場の監督は誰よりもリアリストであらねばならない。本田はチームに彼の「オレ流」である攻撃的フッボルを勇敢にも求めたのであろうが、試合環境に応じてしっかりと戦術的なTPOは弁えるべきだった。
採用すべきだった「タートルポジション」
そういった意味では元祖「オレ流」の三冠王に3度輝いたレジェンド落合博満氏は、この上ないリアリストであった。9日放送のテレビ番組「戦え!スポーツ内閣」でも「阪神から監督オファーがあれば?」との質問に、
「野球で優勝させてくれたらそれでいいと言うのであれば、受ける可能性はあるかも」と未来の監督就任の可能性を口に。
(略)
落合氏は「他のことを望まれたらダメ。野球だけやってくださいということで。あっちもこっちもということだと、そこまで気は回らないと思う」としたが、打診があれば承諾する可能性は否定しなかった。(スポニチ)
自身の信条よりも勝利を優先する。勝利への手段となる采配にエンタメ性などは微塵も求めない。自己の理想に重きを置くのではなく、ただ勝利のみを追求する。それが真の「オレ流」なのだ。
故に本田がイラン戦で取るべきだった「オレ流」は攻撃的なフッボルよりも、2003年の大晦日に行われた「INOKI BOM-BA-YE 2003」のヒョードル戦で永田裕志さんが見せた「タートルポジション」のような実利を重視した超守備的戦術だったのだ。
やはりカンボジア代表監督には私が就任すべきだったようだ。