平成最後の代表戦
ボンジョールノ、諸君。
今夜、日本代表はキリンチャレンジカップでボリビアと戦うそうだが、聞けばこの一戦が平成最後の代表戦となるらしい。となれば敗戦は今上陛下のご龍顔に泥を塗ることにもなりかねず、親善試合とはいえワールドカップ(W杯)以上の緊張感を持ち、必勝を期さねばならない。そこで私も青い目をした尊皇の志士として、日本の助けとなるようマニア・オブ・ビューでボリビア代表を丸裸にしたいと思う。
ボリビアと言えば、地理にはからきし弱い諸君らに説明すると南米にある高地国家だ。事実上の首都ラパスは世界最高高度にあり、低気圧かつ低酸素という気候は余りにもスポーツには適さない環境にある。
W杯の南米予選においてボリビアは修羅の国(『北斗の拳』参照)とも呼ばれ、2009年のW杯ブラジル大会の予選では、アルゼンチンがマラドーナの監督初陣という不幸も重なって1―6という歴史的大敗を喫している。
スタジアムの酸素濃度を上げよ
メッシに「ここでのプレーはおぞましい」とまで言わせた地ではあるが、生まれながらにそこに住むボリビア人にとってはそのおぞましさがデフォルトであるため、低酸素が血流にはちょうどいい体質となっている。
しかし裏を返せば、彼らにとって低地は酸素濃度がいつもよりも高くなるため、陸に上がった魚が息絶えるように、低地であればあるほど彼らの体質と環境とに乖離が生まれ、アウェー度は増していくのである。そして日本代表、いや日本のサポーターが突くべきポイントが正にここなのだ。
これからスタジアムに応援に向かうサポーターらにお願いする。その道中で最低1人1本ずつ酸素スプレーを購入し、スタジアムに入場するや否やそれを辺りに撒き散らすのだ。
会場がドームのような密閉空間ではないノエビアスタジアム神戸であることは残念だが、それでも幾分かはピッチ上の酸素濃度を高めることができるに違いない。
日本人のサポーターたちよ、忘れるな! 君たちは12人目の選手であり、皇国の臣民であることを!