どこにも必要とされない?
ボンジョールノ、諸君。
しばらく前に「Amazon」で書籍を購入したのだが、届いた商品に破れがあったため交換を申し出ることにした。するとAmazonから迅速な返答があり、お詫びと共にすぐに新しい商品の発送手続きが取られたということに加え、手許にある商品はそのままお納めくださいという文言が添えてあった。
「やけに気前がいいな」とも感じたが、よくよく考えてみればAmazonとしても売り物にならない瑕疵のある商品を着払いで送り返されてもメリットはなく、私は私で瞬間、得したような気分にはなったのだが、同じ書籍を2冊所有したところで幅は取るものの特段の使い道がないことに気づいてしまった。
つまりAmazon側と私、双方にとって実に迷惑な書籍と化していたのだ。そして今、フッボル界でこの書籍のような境遇にある選手がいる。それがカリウスだ。
競技人生を狂わせたCL決勝のミス
日本代表MF香川真司の所属するトルコ1部ベジクタシュのドイツ人GKロリス・カリウスは、ここまで正GKを務めてきたが、度重なる問題によりリバプールへの早期復帰を求めているという。しかし、退団させたいベジクタシュと復帰を拒むリバプールの間で板挟みの状態となっている状況を英紙が伝えている。
(Football ZONE web編集部)
昨季のチャンピオンズ・リーグ(CL)の決勝までは「リヴァプールの街中を自身のイニシャルを入れたナンバープレートの車で走り、外出するたびに波風を立てて(ハマン氏の証言)」人生を謳歌していたはずのカリウス。
CL決勝で2度の致命的なミスを犯してからはすっかりと自信と信頼を失い、リヴァプールから追い出されるような形でレンタル移籍したベジクタシュでも以下のような醜態を見せている。
空振りでゴールを許した挙句、近くのチームメイトに「(俺なら想定内だよ)な?」みたいなアクションをかましている。
「イップス」ならぬ…
もはや阪神の投手、藤浪晋太郎レベルに精神の均衡が保てなくなっているのだろう。フッボルだけしか脳に詰まっていない諸君らに説明すると、藤浪は2015年4月25日に行われた広島戦で、送りバントの構えを見せる元メジャーリーガーの黒田に2球続けて体の近くに投球してしまい、怒った黒田から恫喝を受けたことでPTSDを患い、以後まともに右打者の内角にボールを投げられなくなってしまったのだ。
ベース・オブ・ボール界ではこの心的原因によるプレー動作の支障を「イップス」と言うが、私がある筋から仕入れた情報によるとフッボル界では近くこれに似た症状を「カリウス」と命名するらしい。
今のところそれに罹患している患者は病名の由来ともなったカリウス本人のみだが、EURO予選のロシア戦で失態を犯し、ジダンの監督就任でレアルでもその立場が危うくなったクルトワにも病気の疑いが持たれているそうだ。