日本が誇る“モンスター”への期待感は日々膨らむ一方だ。去る12月13日、WBO同級王者のポール・バトラー(英国)を11回TKOで下し、アジア人初の4団体完全統一を果たした井上尚弥(大橋)だ。
試合前から「強いやつとやりたい」と語っていた井上は、バトラーを打ち破ったリングで「バンタム級最終章」と断言。WBC、WBO同級王者のスティーブン・フルトン(米国)やWBAスーパー、IBF王者のムラドジャン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)といった世界屈指の猛者がひしめくスーパーバンタム級への挑戦を語った。
スーパーバンタム級は、井上にとって適正階級と言われている。それだけにプロキャリア24戦無敗と敵なしの強さを誇っている29歳の日本人戦士がスケールアップするワールドクラスのライバルを相手にどう挑むか、そして勝てるのかは、ボクシングの本場でも大いに注目を集めている。
米ボクシング専門メディア『Boxing Scene』は、「WBOはフルトンとイノウエの戦いに向けて窓を開けている。イノウエはすぐにタイトルを争う可能性が大いにある」と、早々にビッグマッチが実現する可能性を示唆。さらに「いまのイノウエがバンタム級にとどまっていても、魅力的なマッチアップは存在せず、タイトルに影響を及ぼすこともない」とした同メディアは、「フルトン戦が実現すれば異例の激突になる」と強調した。
「イノウエの特にバンタム級にやってきてからの実績は、現役のトップファイターたちに勝るとも劣らないものであり、今の彼はボクシング界で最も支配的なファイターの一人となっている。
20年10月のモロニー戦以降で対戦した3人の選手はいずれも絶望的な雰囲気で入場してきたのが、彼の存在感を如実に物語る。ただ、そろそろイノウエは、結果がどうなるかわからないような試合、つまり現代の偉大な選手がより偉大になれるかどうかを見極めるような試合をしてもらいたい。それがフルトン戦になるだろう」
また、同メディアは今夏に米誌『The Ring』の作成するPFP(全17階級あるボクサーの実力を比較し、体重差がなかった場合の最強選手をランキング化したもの)で1位に輝いた井上の実績を振り返ったうえで、「フルトンが経験として持っていないのは、ボクシング界全体が期待するような相手だ。これまでも好敵手とはやってきたが、いずれもイノウエの評判や実績には及ばない者ばかりだ」と主張。そのうえで文字通りのビッグマッチに期待を寄せた。
「誰がイノウエという“モンスター”を飼いならすことになるのだろうか。フルトンはその役目を果たす男になるのか。バンタム級でほとんどの相手を破壊してきたイノウエだが、フルトンほどスピードやリーチ、そしてテクニックを兼ね備えた万能な選手とは対戦したことがない。一方でフルトンもイノウエのような爆発力を持つ選手とは対戦しておらず、過去の対戦相手よりも明らかに優れた相手なのは間違いない。この両者のマッチアップは間違いなくレガシーになる」
井上との対戦について「俺は彼とやっても倒せるよ。きっといい試合になる」と自信をのぞかせていたフルトン。それだけに試合の実現に向けた動きが加速化していく可能性はある。はたして、ボクシング界が熱狂する大一番は来年に実現するのか。両陣営の動きから目が離せない。
(THE DIGEST編集部)
翻訳元:https://bit.ly/3jDfOLq
海外の反応
.<ボクシングファン>
神がいるなら、どうかこの試合を2023年に実現させてください
.<ボクシングファン>
井上はアリーム(ランク1位)との試合が先だろう
フルトンがフィゲロアとの再戦を撤回することはないだろうし
.<ボクシングファン>
フルトンがフィゲロアと戦っている間に井上vsアリーム戦が見たいね
.<ボクシングファン>
井上はWBOの指名挑戦者だから、次の試合は世界戦になる
今、フルトンには2つの選択肢がある
その1つは井上との防衛戦で、これまでで最高のビッグマッチとなり、多額のファイトマネーが得られ、P4Pランキングで飛躍のチャンスともなり、基本的に彼のキャリアを一変させる試合となるだろう
2つ目の選択肢は王座を返上して、誰も関心がない既に倒した相手(フィゲロア)との再戦だ
この試合はまだ発表されていないし、何も決まっていない
ボールはフルトンの側にある
もし彼が本気で井上に勝てると思うなら試合を受けるべきだし、勝つことができれば人生を変える試合になる
.<ボクシングファン>
もしフルトンが階級が上げたり、それを阻むようなことをすれば、彼を恨むよ
.<ボクシングファン>
彼はWBCからフィゲロアとフェザー級で再戦するように要請されているから、次戦では期待できないね
.<ボクシングファン>
彼は減量がきついし、すぐにでも階級を上げたいと話していた
またフィゲロアとの再戦は両者がPBC(プロモーター)に所属しているから、容易に実現できる
ああ…ちくしょう
そうなんだよ、PBCは自分たちが興行主とならない限り、井上との対戦を実現させるつもりはないんだろう
.<ボクシングファン>
フルトンは好きだけど、階級を上げたら悪病者に見えるよ
タイミングが良すぎる
.<ボクシングファン>
しかしフィゲロア戦の判定は物議を醸していたし、彼が王座を返上して体格の良い選手が有利となる階級で再戦することは、僕に取っては臆病な行動とは見えないよ
.<ボクシングファン>
フルトンが井上を口撃していなければ、多少は同意できるんだけどね
井上の悪口を言っておきながら、井上戦が現実味を帯びてくると都合よく階級を上げるなんてあり得ないわ
フィゲロア戦はいつだって組める
井上が階級を上げた時にフルトンが出て行けば、それは教科書通りの臆病者で、誰もそれは否定できないよ
.<ボクシングファン>
フェザーでフィゲロアと戦ったところで、Sバンタムでの井上戦よりも感銘を受けることはないね
.<ボクシングファン>
簡単に負けてしまうだろうが、挑戦するだけも立派なもんだ
僕は断然井上戦が見たいが、勝てる相手と戦うために階級を上げることは臆病な行動とは言えないと思う
.<ボクシングファン>
その意見には反対だ
間違いなくフィゲロア戦の方が難易度が低い
そしてフルトンがよりはっきりした形でフィゲロアに勝つことを保証する
そうなれば彼の臆病な行動が明確になる
フルトンのことは好きだが、彼はPBCに所属している
つまりPBCで仕事をしなければならないし、アル・ヘイモン(PBCのドン)の指示を受けなければならないんだ
.<ボクシングファン>
井上戦と比べれば相対的にフィゲロア戦は楽かもしれないが、完全な井上信者でない限り、フルトンに取って井上戦が唯一尊敬を勝ち得る試合でもない
.<ボクシングファン>
間違っていたら訂正するが、フルトンはWBCのフェザーでフィゲロアと再戦することを義務づけられている
彼は井上戦のためにSバンタムでベルトを保持し続けるつもりだと明言していたから、すぐに井上と戦わなくても憤慨する理由にはならないと思う
.<ボクシングファン>
PBCのボクサーだという理由で、彼を嫌う人間が多い
ツイッター上で彼を叩いているのは井上ファンでもないよ
.<ボクシングファン>
なぜフルトンが既に勝った相手と別の階級で戦うように命じられたのか、頭を働かせてみてくれ
そんな奇妙な指令は突然降ってくるものではなく、PBCはトップランクやマッチルームの選手とSバンタムのタイトルを争うのを良しとせず、フルトンが階級を上げるのを望んでいるんだ
.<ボクシングファン>
みんな期待し過ぎだわ
フルトンはフィゲロアと再戦するだろうし、Sバンタムには戻らないかもしれない
MJ(アフマダリエフ)は指名試合で忙しいから、井上は当分バンタムのままか、Sバンタムで体を慣らすために調整試合を行うよ
.<ボクシングファン>
Sバンタムでのカシメロ戦は良い調整試合になるな
.<ボクシングファン>
カシメロはバンタムでは井上に取って最大の相手だったはずだが、Sバンタムでは調整役か
.<ボクシングファン>
彼は決して脅威になるような相手じゃなかったよ
ただベルトを巻いていたから、周囲が彼を大げさに宣伝していただけさ
そして井上がドネアを圧倒した後、俺たちはカシメロに勝算がないことを理解した
.<ボクシングファン>
ドネアとカシメロは戦ったことがないのに、井上が高齢のドネアを仕留めただけで井上vsカシメロの結果がなぜわかるんだ?
井上が勝つと思うが、カシメロは調整役以上の試合をするよ
.<ボクシングファン>
なぜみんな井上vsカシメロ戦を見たがるんだろう?
そしてなぜカシメロをそこまで過大評価しているのか?
彼はキャリアで既に4度も負けているんだぞ
.<ボクシングファン>
フルトンは負けたとしても、井上の全力を引き出すと思う
フルトンはこの階級ではかなり生き生きとしている
僕はこの試合は五分五分だと見ているが、フルトンはSバンタムで実績があるファイターだし、P4Pでもトップ10入りしているから、フルトンを優勢にすべきだと思う
.<ボクシングファン>
もしフルトンがオッズで優勢なら、俺は井上に賭けるね
巷がフルトンをどう見ているのかわからない
フルトンの方が体格が大きいというが、身長ではわずか1インチ(約2.5cm)差で、フィゲロア相手にもう少しで負けるところだった
もし彼がキャリア最大で今後を決定づける一戦を目前にして上の階級に移ったなら、それは臆病者だね
吠えるだけで、決して噛むことがないような
.<ボクシングファン>
KOとは言わないが、フルトンが勝つ可能性はある
もしフルトンが特別だと思わないのなら、何もわかっていない
フィゲロア戦の勝利は井上の全ての対戦相手よりも価値があるものだ
フルトンは過大評価だと言いたいんだろうが、井上の最大の勝利は衰えたドネアに対するものだ
.<ボクシングファン>
wwww
.<ボクシングファン>
井上がまだ下の階級にいた時、フルトンは日本に行ってまで彼と戦うと言っていたが、今は同じ階級にいるんだから、その時と同じエネルギーを見せてほしいわ
彼は日本に行くどころか、この階級に留まって井上と戦うこともないだろうし、そのことはいずれ分かるだろう
.<ボクシングファン>
この試合は実現しないよ…
トップランクとヘイモンだから
.<ボクシングファン>
ボールはフルトンのコートにある