個人的には森保監督には感謝しかない。森保のおかげで記事のネタに窮することが減り、さらにはその迷走のおかげで当サイトへのトラフィックも激増した。そんな彼がいなくなると思えば、愛しさと切なさと心強さを覚えてくる。
森保一監督(51)率いるU―23日本代表が12日、U―23アジア選手権1次リーグB組第2戦でシリアと対戦。1―2で敗戦し、史上初の1次リーグ敗退が決まった。
PKを献上し先制点を許したが、前半30分に相馬が右足を振りぬきミドルシュート。同点に追いつき1―1で迎えた後半43分、カウンターからシリアのFWダリにゴールを許し屈辱を喫した。
(スポニチアネックス)
1戦目のサウジアラビア戦と同様、魅入られたかのように終盤に決勝点する献上するパターンは、選手らの森保に対する造反と見て間違いない。
あのカウンターの場面ではそうスピードがあったわけではないシリア選手を必死の形相で追いつつも、決して追いつかないほどにスピードを緩めていた岡崎のアクターぶりに、私はオスカー像を進呈したい気分になったくらいだ。
実際に森保自身も選手らのクーデターの気配を感じ取っていたのか、私は昨日の彼の姿に何か悲愴めいたものを見た気がした。
世間では森保が試合中にメモを取っている姿が話題となり、そこには戦術上の要点や夕食のレシピなどが書き込まれていると様々な憶測が立っているが、昨日のシリア戦に関しては普段よりもメモを取る時間が長く、私はそこに何やら不穏なものを覚えてマニア・オブ・ビューを作動させてみると、ある仮説に突き当たることができた。
ひょっとすると森保はスポーツ総合雑誌『Number』へ寄稿する手記を書いていたのではないか。そしてその手記の内容こそ、東京五輪での指揮を諦めたことへの経緯を綴った自身の回顧録で、それはすなわちUー23代表への決別を意味しているのではないのかと。そう考えれば、あのメモを取っている時の森保の悲壮感への説明がつくのだ。
しかしよく考えればUー23代表を辞任または解任をされたところでフル代表の方にはまだまだしがみつく気だろうから今後も私は森保ネタに事欠くことはないが、それが果たして嬉しいのやら悲しいのやら、とにかく今後の推移を見守っていくしかないようだ。