ボクシングのIBF世界ライト級王者テオフィモ・ロペス(米国)が17日(日本時間18日)、米ラスベガスで3団体同級統一王者ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)に3-0の判定勝ち(116-112、119-109、117-111)した。下馬評を覆す番狂わせを起こし、史上5人目となる4団体統一の快挙を達成。今年最大級のビッグマッチを制したが、最強王者ロマチェンコの陥落となった大差の採点に米ファンは「ロペスも困惑した」「冗談だろ」などと紛糾している。
ロペスの下剋上だった。停滞した展開からボディーを打つロペスに対し、ロマチェンコは小まめにパンチを当てていった。7回頃から試合が動き出し、8回にはロマチェンコが距離を詰めて手数を増やした。小刻みに動いてパンチをかわし、左右の拳を当て返す。しかし、ロペスもなんとか応戦した。判定は116-112、119-109、117-111の3-0で決着した。
米興行大手・トップランク社公式インスタグラムは、試合後にロペスが涙を流して喜ぶ姿の動画などを公開。コメント欄には米ファンからロペスを祝福する言葉が相次いだ一方、大差の採点に異を唱えるコメントも多く集まっている。
「どっちが勝ってもおかしくなかったが、質で上回っていたのはロマ」
「レフェリーにいくら払ったんだ? 119-109?」 「ボクシングのジャッジがいかに歪んでいる思い知った」
「スコアはデタラメ。正しくは116-114だ」 「119-109はよくない」
「このスコアカードは信じられない。ただ、よくやった」
「ロペス本人も困惑してた。この採点はジョークだろ。これはスポーツ界、ボクシング界への冒涜」
米スポーツ専門局「ESPN」のレポーターも、ロペス勝利を支持しながらも119-109の大差採点に対し「馬鹿げている」などとSNSにつづった4団体統一戦。今年最大級のビッグマッチは試合後も熱を帯びているようだ。
(THE ANSWER編集部)
―海外の反応―
◼︎ なぜみんなが2ラウンドをロマチェンコに与えているのかがわからないね
▪︎ここのスレッドの半数の人間はロマにポイントを振り分けようと予め準備していたような気がする。彼は何もしていないし、ずっと下がり続けていたのにね。これがエリスランディ・ララなら、彼にラウンドを与える人間は皆無だっただろうね
▪︎僕も同じコメントを書こうとした。アンドレ・ウォードと他の専門家らがどうしてあのラウンドをロマに与えたのか、僕には理解できない。試合後に5回ほど見直したけど、ロマは2、3発パンチを放っていただけで、一方のロペスは終始ボディーにブローを当てていた
▪︎ウォードはロペスを痛めつけたロマの左ストレートをやたら過大評価していた
▪︎まさしく。僕は1~6、12をロペスに与えた。ロマに1ラウンドしか与えなかったジャッジは論外として、ロペスの7‐5くらいが適正だった気がする
▪︎7~11ラウンドの全てをロマが取ったと考える人が多いのも理解ができない。特に8ラウンドを見返してみると、ロマは1度だけ動きが活発になったけど、カウンターを食らった後はずっとロペスの効果的なパンチのバリエーションに支配されていた。ロマのジャブは素晴らしかったが、それはテオフィモも同様だった。7ラウンドもそう。何人かの人と一緒に観戦しながら、この7、8ラウンドがどうしてロマのラウンドになるのか聞いてみたいよ
▪︎2ラウンドは個人的にはどちらとも言えないラウンドだった
▪︎中継を見ているとバイアスがかかって、実際のファイトを冷静に分析できなくなる
◼︎ ロペス1~6、12ラウンド
ロマ7~11ラウンド
▪︎俺もだよ
▪︎これが一番納得のいくスコアカードだろうね。この試合はそこまで採点に困るようなものじゃなかったよ。ロマが明らかに取ったラウンドは2つで、大体のラウンドでロペスが支配していたと思う
▪︎8‐4でロペス。これが最も公平なスコアだと思うな
◼︎ 7~11ラウンドがロマチェンコで、残りがロペス。これがフェアな採点
▪︎昨夜の僕のスコアカードと同じだ。ロマファンの僕からすれば119‐109はジョークだけど、勝つべく選手が勝ったように思う
▪︎それが正しいスコアだと思う。母ちゃんと一緒にロマの試合をずっと見て来たから彼のファンだったけど、ロペスも好きだから勝敗はあまり気にしてなかった
◼︎ テオフィモの素晴らしいパフォーマンス! 僕はロマも大好きだけど、テオフィモの勝利を望んでいたんだ。なぜなら彼の方が今後に良いマッチアップを生み出せるからね。この試合はラモン・ピーターソンvs.ダニー・ガルシアを思い出させた。あの試合でもピーターソンはアクセルを踏むのが遅すぎたけど、この試合がそれと違うのはテオフィモが12ラウンド目を取ったということだね。人々がどうしてロマに2ラウンドを与えたのかわからないし、119-109に関してはひど過ぎるスコアだけど、ジャッジ全体としては正しく、テオフィモに軍配が上がった。彼がまだ23歳だということに驚きだよ! まだ彼には多くの時間が残っていて、次は階級を上げる予定らしいね。ぜひとも140ポンドでジョシュ・テイラーとの対戦が見てみたいよ
◼︎ テオ、素晴らしいショーだ! 君はブルックリンの強者の象徴だ
◼︎ 僕の採点も116-112でテオフィモだったけど、ロマに勝ってほしかった。5ラウンドが終了した時に僕は「ペースを上げろ!」とテレビに叫んでいたんだ。2ラウンドはロマの方が優勢だったが、十分だとは言えなかった。ロマが8~11ラウンドを取り、12ラウンドも取れそうな勢いだったけど、テオフィモがそれを阻止した。それが王者たる所以だろうね
▪︎まさに私と同じスコアカードだ。ロマのペースは奇妙だったね。ロペスのボディーストレートとアッパーが、彼に攻撃を躊躇させたのかもしれない
◼︎ ロマは自分との戦いに負けたんだ。距離を取るゲームプランを過信し過ぎていた。セコンドのアドバイスも誤りで、その証拠に彼は試合後に勝利したと思ってたんだ。2か3ラウンドにロマがクリーンヒットを許した時、彼にとってこの試合は難しいものになるだろうと僕は感じた。ロペスに関しては12ラウンド通して終始落ち着きがあって、このことはロマの想定外だったと思う。いくつかの素晴らしいパンチを当て、ロマの方がダメージを負っているように見えた。 良い試合だったけど、退屈で鳴らすスターには悪い結果になったね
▪︎率直に言って、対峙した時にロマにとっとテオはデカすぎると感じた。最初に数発のボディーショットを打たれた後、可能な限り距離を取って迎え撃っていたが、いつものように試合をコントロールするのではなく、生き残るために必死に戦っているように見えた
◼︎ 僕はロマの大ファンだけど、彼はずっと動かされていた。何の計画もなく、チャンスも訪れなかった。ロペスのパフォーマンスは素晴らしかったよ
◼︎ 6週間前に予想した通りだ
※上のチェック:「ロペスだね。ロマチェンコは過大評価だ」
※下の囲み:「KOになるとの予想はしない。ロマは注意をしないと、何もできなくなるよ。ロペスは打ち合いを制し続け、8‐4くらいでけりが付くと見ている」
◼︎ ロマはこの階級では小さすぎるし、その年齢では試合間隔が空き過ぎた(※昨年8月のキャンベル戦以来)。言い訳はしない。 ロペスは明らかに強く、適正体重でないとロマはこのレベルの偉大な選手を打ち破れない
◼︎ ロマはウォームアップが長すぎた。技術的なパンチの交換は実質的に18分しか行っていない
▪︎調子も悪そうだった。いつものようにフットワークが軽くなく、出入りもせず、首もほとんど振らなかった。僕の推測では病気か肋骨にヒビが入っていたんじゃないかな。彼のチームはそうしたことを公にしないからわからないけど。でもロペスと彼のチームには感謝している。素晴らしいボクシングを見せてくれたからね
◼︎ ラウンド中はずっとロペスのペースなのに、ロマが2、3度コンビネーションを当てただけでラウンドを与えるのは奇妙な話だね
◼︎ トップクラスのボクサー2人による、とても楽しい試合だった。ロマはエンジンがかかるのが遅く、戦術的にも少し見誤っていたところもあったが、長い間リングから遠ざかっていたことも要因にあるかもしれない。7~11ラウンドは明らかに取ったけど、他のラウンドでは十分じゃなかった。再戦ならロマの勝ちかな。でも、テオフィモを見るのは本当に楽しいんだ
◼︎ オウ…非難を受けそうだけど、
1~9、12ラウンドがテオフィモ
11ラウンドがロマ
10ラウンドは五分
何てことだ…。昨夜見た時には1~7、12がテオフィモだったけど、もう一度見直したら、7~10をロマに与える人の気が知れなくなってきた
◼︎ 1年以内の再戦を見てみたいね。もしこの試合が予定通り5月に開催されていたら、彼は始動までに7ラウンドも要さなかったかもしれない。後はロマはこの階級には小さすぎたと言わざるを得ない。ロペスは彼よりも2、3階級重い選手のように見えた
▪︎ロペスはロマから3コンビネーションを食らったが、平気で立っていた。僕はロマが135ポンドに足を踏み入れた時に、パワーはそのままにスピードだけが緩慢になったと主張していたんだ。彼は自分の適正階級に戻るべきだよ