プレミアリーグ、今季最初のBIG6同士の対戦となった、リバプールとチェルシーの一戦は、前半終了直前のワンプレーで、すべてが決まってしまった。
44分、リバプールのGKアリソンがチェルシーの右SBマルコス・アロンソのふんわりとしたヘディングシュートをキャッチし、中盤のジョーダン・ヘンダーソンへとスロー。ヘンダーソンは数秒ボールを保持したのち、右足を一閃、前線へとロングパスを送った。
そのターゲットは、アリソンがボールをキャッチした時点で猛スピードで疾走していたサディオ・マネ。チェルシー陣のペナルティエリア直前に狙い澄まされたボールは伸び、マネにボールが収まる、と思われた瞬間に、チェルシーのデンマーク代表CB、アンドレアス・クリステンセンが、たまらず両手を伸ばし、マネの背後からおぶさるような形で押さえつけて倒したのだ。
このシーンを見て、試合の数時間前に放送されたTBSドラマ『半沢直樹』での、香川照之が堺雅人を押さえつけて、土下座を強要した場面を想起した視聴者も多かっただろう。香川がクリステンセン、堺がマネ。香川が「親亀・子亀」と命名した“強要土下座”が、ロンドンのピッチで再現されたことになる。
このプレーに主審は、最初はイエローカードを提示。しかし、その後VAR判定で確認した結果、クリステンセンのプレーは、決定的な得点機会の阻止、と判断されてカードの色はレッドになった。
(サッカー批評編集部)
このレッドカードにスタンドにいたリヴァプールのサブ選手たちが拍手をして祝っていたところ、
Red card for Christensen. The Liverpool players in the stands clap and sort of celebrate. Klopp turns round from the touch line and shouts: “Are you crazy? We never ever do that, ok?”
— Julien Laurens (@LaurensJulien) September 20, 2020
「クロップはタッチライン際からスタンドへ振り返り、『お前たちは狂っているのか? そんな真似はするもんじゃない! わかったか?』と叫んだ」
―海外の反応―
▪映像の質は良くないが
— vidfooty (@vidfooty1) September 20, 2020
▪︎こうして明確な証拠があるのに、みんながデタラメだと騒ぐのが好きだよ
▪︎<ミランファン>そう言っているようには聞こえないし、そもそも元のツイートには映像が添付されていないのも怪しい
▪︎<ユナイテッドファン>ジャーナリストが常にビデオカメラを持ち歩いて、その全てを記録しているわけではなかろうに
▪︎<ユナイテッドファン>ESPNの良く知られたジャーナリストがこんなつまらない嘘を書いてアクセスを稼ぐとは思わない。それに現場には別の記者や放送局の人間らもいるから、嘘を言えばすぐに検証される
▪︎<チェルシーファン>証拠があるし、僕はクロップを尊敬するよ。なぜだかわからないが、敬意が湧いてくる
▪︎映像をありがとう。1時間以上も探していたんだ
▪クロップは上品だ
▪︎<リヴァプールファン>上品を求めているわけじゃない。傲慢を戒めているのさ
▪︎<リヴァプールファン>俺たちはリヴァプールだ。傲慢は許されない
▪︎まさにスポーツマンシップだね
▪︎<ナポリファン>そんな冷静で上品な監督がタッチラインの手前まで出て来ているという
▪<リヴァプールファン>マネがゴールを決めて、サブの選手たちが拍手で祝福する。するとタッチライン際にいるクロップが振り返って叫ぶ。「お前たちは狂っているのか? そんなことはするな! わかったか?」
▪︎リヴァプールが20/21年のプレミアを114ポイントで制覇し、スタンドの選手たちが拍手で祝福する。またクロップがタッチライン際から振り返って叫ぶ。「お前たちは狂っているのか? そんなことはするな! わかったか?」
▪︎2050年。世界各国が団結し、地球温暖化の抑制に成功。スタンドの選手たちが拍手で祝福をする。ここでもタッチライン際のクロップが振り返り叫ぶ。「お前たちは狂っているのか? そんなことはするな! わかったか?」
▪︎ミルナーがキットカットを割らずに食べる。タッチライン際のクロップが叫ぶ(ry
▪<アヤックスファン>素晴らしい行いだ
▪<バルサファン>やっぱりクロップはいいヤツだ
▪<リヴァプールファン>僕も同じことを思っていた。お祝いをするなんて完全にプロの行いではない。相手にカードを要求するのも同様さ。これは暗黙のルールだ
▪︎意味がわからない。汚いプレーをした選手が退場するのを祝っちゃダメなのか?
▪︎このクリステンセンのプレーは何も汚くないね。チームのために身を挺したんだよ
▪︎<リヴァプールファン>まさにこれはプロフェッショナルファウルだ。VARの検証によってレッドの正しい判断が下されたが、喜ぶべきではない
▪︎<リヴァプールファン>セルヒオ・ラモスの退場なら大喜びするけどな
▪︎忘れろ。2年も前の出来事だ
※17/18年のCLの決勝でラモスはサラーに脇固めを決めるもお咎めはなし
▪<リヴァプールファン>クロップは絶対に許可しないだろうが(控室をカメラ撮影されたらクラブを去ると言っている)、Amazonでリヴァプール内部のドキュメンタリー作品が見てみたい
▪︎関係者をハグし、ピッチで拳を突き上げるだけの映像を10時間も見たいのか?
▪︎<リヴァプールファン>うん!
▪リヴァプールに好感を抱いてしまうのが嫌だね
▪<スパーズファン>クロップの人格はネクストレベル
▪<リヴァプールファン>くだらないようなことを言っているようにも聞こえるな
▪︎ドイツのテレビの検証によれば、コーチの誰かに言ったのであって、選手たちに向けたものではないとの情報もある
▪普段から選手たちが審判を取り囲んだり、威嚇しようとしたりすることを止めなければ、かなり安っぽいジェスチャーに見えるよ
▪不思議だ。米国人の僕には理解できないことかもしれないが、相手選手が正当な理由で退場処分を受けた時に、なぜ喜んじゃいけないんだ? 米国では退場に値する選手が退場にならないと、誰もがブーイングをする。審判が自チームの利益になるような真っ当な裁定を下した時に、なぜ拍手がダメなんだろう?
▪︎米国人の好きな野球にも不文律があるだろ? 先日、満塁ホームランを打った選手が、間違ったカウントから打ったということで、謝罪してたじゃないか。それよりかはクロップの行動の方が合理的に見えるけどね
▪監督が親父で、選手が子供のようだな
▪こうしてますますアンチ・リヴァプールの俺がクロップのことを好きになっていく。嗚呼…胸の中での葛藤が収まらない