新型コロナウイルスの影響を受け、U‐23日本代表が予定していたフレンドリー・オブ・マッチ2試合(27日・南アフリカ戦、30日・コートジボワール戦)の中止が決定されたが、ただでさえU‐23アジア選手権で歴史的な惨敗を喫した泥船の森保ジャパンにとっては、東京五輪へ向けた貴重な強化の場を失うことになり、かなりの痛手と言えるだろう。
しかし物事には必ず陰と陽がある。この強化試合のキャンセルは言ってみれば陰の側面だが、では果たして新型コロナがもたらす陽の側面は何であろうかと私がマニアな見地から探ってみたところ、森保ジャパンにとっては神風ともなり得る可能性を見出すことができた。
先月の26日に遠いブラジルでもコロナ患者が発見され、これで南極を除く全大陸で感染が拡大することになった。IOCによれば今の所、東京五輪の延期や中止の予定はないとのことだが、だからと言ってその措置に各国のフッボル協会が従順に従うとは限らない。
むしろ、既に足元にコロナウイルスが蔓延している地域、すなわち大陸国家では同じく蔓延国と見られている日本への派遣を、選手の健康を懸念して独自に取り止めることだって大いに考えられる。
となれば、以下の五輪予選を勝ち抜いた国々から大陸国家が弾かれることになり、
【開催国】 日本
【アジア】 韓国、サウジアラビア、オーストラリア
【アフリカ】 エジプト、南アフリカ、コートジボワール
【北中米カリブ】 2枠(4月に決定予定)
【南米】 アルゼンチン、ブラジル
【オセアニア】 ニュージーランド
【ヨーロッパ】 スペイン、ドイツ、ルーマニア、フランス
現時点においての参加国は実質ニュージーランドのみとなる。北中米カリブ地域についてはメキシコなどの大陸と地続きの国々は不参加予定となるため、東京に上陸可能な国は自然カリブの島国(キューバ、ジャマイカ、トリニダード・トバゴなど)に限定されていく。
つまり、東京五輪の参加国は最大でも4カ国(日本、ニュージーランド、カリブの島国2つ)にしかならず、このとてもフッボル強豪国とは言えない面々を相手にホームで2つ勝つだけで金メダルという美味しい状況が展開されるのだ。まさに新型コロナは令和の神風と言っても過言ではないだろう。
しかし大局的に捉えると森保の解任が伸びることは日本フッボル界にとっては悲劇とも言うべき事態で、決して喜んでばかりいられないのが悲しいところだが。