7日にJ1の千秋楽が行われ、横浜F・マリノスがFC東京との結びの大一番を制し、見事に15年ぶり4度目となるリーグ制覇を果たした。
【横浜F・マリノス 3-0 FC東京 J1第34節】
明治安田生命J1リーグの最終節となる第34節の横浜F・マリノス対FC東京戦が7日に行われ、3-0の勝利を収めた横浜FMが今季のリーグ優勝を決めた。
(フットボールチャンネル編集部)
まずは横浜FMのチームや関係者、サポーターらに祝福を送りたい。実にブラーヴォだ!
J1は世界でも屈指の戦力が均衡したリーグで、2部からの昇格チームが即リーグ制覇をするという混沌ぶりも見られるが(2014年のガンバ大阪)、それでも昨季12位からの今季の優勝は多大な称賛を浴びて然るべきだろう。
この結果を受けて三流メディアやエセ評論家どもが横浜FMの大躍進について、やれポステコグルー監督による攻守にわたるシステム化された戦術や、やれ外国人の補強が的確だったなどと浅薄な評論を始めることだろうが、私はそのような低次元な観点からの言及を試みるつもりはないし、またこのレポートを日夜聖書の如く貪り読んでいる諸君らもそんなことを期待してはいまい。
私の目は常にX線の如く本質だけを見透かしている。そしてそんな私が捉えた横浜FMの優勝の要因は、横浜FCのキング・オブ・カズに対するある種の畏怖だ。
仮に横浜FMがここまで来て優勝を逃したとなれば、後の世の人々がこの令和元年のJリーグを振り返った際に「横浜」と聞いて真っ先に思い浮かべることは、52歳のカズが横浜FCをJ1に引き上げたその空前絶後の偉業一色だったはずだ。
すなわちどんなに健闘をしたとしても、2位以下であれば彼らの活躍は歴史的には無きものに等しく、「2位じゃダメだったのです」。ACLの出場権程度ではキングのインパクトにはとても太刀打ちできず、優勝でなければその影を払拭できなかったのだ。
そうした危機感が横浜FMイレブンを突き動かし、28節からの7連勝フィニッシュの原動力となったことは言うまでもない。
ということで来季はそのカズが率いる横浜FCとの横浜ダービーが実現する。是非とも横浜FMはカズのレジェン度の高さに恐れることなく、その胸を借りるつもりで死ぬ気でぶち当たってほしい。